野良連合のレインボーシックスシージ(以下R6S)部門は、2019年の2月にカナダのモントリオールで開催された国際大会”Six Invitational 2019″にてベスト4まで登り詰め、日本のFPSのレベルを世界に見せつけることに成功しました。

そんな世界的に有名になったR6S部門の選手たちが実際に世界大会でも使用したイヤフォンは、オーディオテクニカ製のATH-E70という高級イヤフォンであり、その性能・品質の高さで選手たちを音の面でサポートしました。
そこで、そのATH-E70をゲーマーでありレビュワーの私が使用してみて感じた製品の「良かった点」、「悪かった点」を正直にぶっちゃけて記載していきます!
ATH-E70ってどんなイヤフォン?
ゲーミング用ではなく、プロが使う音響機器
実はこのATH-E70は、ゲームをするために開発されたものではないのです。このイヤフォンも、以前紹介したDT 990 PROというヘッドホンと同じで、プロミュージシャンの音楽制作やオーディオ愛好家が使用するモニタリング用の音響機器なのです。
モニタリング用の音響機器は、音をチェックするために使用されるプロ向けの製品であり、原音を忠実に再現できることが可能で、全体の音がバランス良く聞こえるのが特徴です。分かりやすく説明すると、低音を強調したり、高音を強調したりすることはしないということです。しかし、様々な音がハッキリと聞こえすぎて、長時間聞いていると疲れてしまうという人も多いようです。
ノイズの遮断を重視したカナル型のイヤフォン
先述したように、ATH-E70はプロが音響チェックに使用するようなモデルなので、少しでも外部のノイズを軽減できるよう、耳の中に挿し込むカナル型になっています。
ケーブルを耳にかけて固定する
耳の付近のケーブルには少し固めの素材が巻き付けられており、自身の耳の形に合わせてイヤフォンを固定できます。

ATH-E70の大まかな説明が済んだところで、早速本製品のぶっちゃけレビューを記載していきましょう!まずは良かった点から!
ATH-E70の良かった点
良かった点
- 音が非常にクリアで音質が良い
- 耳にしっかりフィットする
- 見た目がカッコいい
- 音楽を聞くのにも最適
- 万が一断線してもケーブルを交換できる
1つずつ順番に説明していきます!
音が非常にクリアで音質が良い
以前DT 990 PROの音質を確かめた際と同様に、RainbowSix Siegeをプレイしてきました!このゲームは他のどのFPSよりも足音や銃声の聞き分けが必要になるからです。
なお、今回の検証ではASTROのMIXAMPでイコライザの調整、LOXJIEのアンプで音量の調節をしています。なぜかというと、後ほど悪かった点でも解説するのですが、PC直挿しだとこの製品の音質の良さを引き出しきれていないと感じたからです。
MIXAMPのイコライザ設定はこのようにしています!
聴きやすさを追求した結果、少し原音とは異なる仕上がりになったため、気に入らない人は少し調節してみてください!
製品のリンクは下に記載しておきます!
さて、早速ATH-E70を耳につけてテロハント(いわゆるエイム合わせモード)をポチッと。するとマップの環境音が耳に入ってきました。ヘリコプターの音、マップ内に響き渡るアナウンスの声、とてもリアルでクリアに聞こえてきます。
建物に近づくと、内部で歩き回るテロリストの足音や、壁を補強する音、バリケードを閉める音が聞こえてきました。その時このイヤフォンの音質の良さを思い知らされました。それらの音の距離感や音の出どころの位置が手に取るように分かったのです。
実践モードでもATH-E70を使用してみましたが、銃声からどのオペレーターがどこから発砲しているのか判断できたり、しゃがみでスニークインしてくる敵を簡単に補足することができました。
音質の面では何も文句はないです!しっかりと値段に見合った製品だと思います!
耳にしっかりフィットする
ATH-E70は私の耳にジャストフィットでした!頭を左右に振ったり、耳を下に向けたりしてもイヤフォンが耳から抜けることはありませんでした。
この製品のレビューを見てみると、多くのユーザーの耳にしっかりと馴染んでいることが分かりました。耳の形は人それぞれなのに、なぜATH-E70は様々なユーザーの耳にフィットするのでしょうか??
私は以下の理由が関係していると思います。
- イヤーチップの選択肢が豊富
- ケーブルを自分の耳に合うように曲げて固定することができる
まず、ATH-E70に付属しているイヤーチップの選択肢の多さです。
このイヤフォンには、XS、S、M、Lサイズの標準のイヤーチップに加えて、コンプライというイヤーチップメーカーの低反発イヤーチップのMサイズが付属しています!計5種類ものイヤーチップの中から選択できるので、自分の耳の穴の大きさにあったものを見つけやすくなっています。
イヤーチップはしっかりと自分の耳に合うものをチョイスすることで音質の向上にも繋がるので、色々試してベストのものを使用しましょう!
この5種類以外にも、互換性のあるコンプライの400シリーズの中から自分の耳に合うものを購入することで、さらなる音質の向上を期待できます。eイヤホン様のページにてイヤーチップがまとめられていたので、参考にしてみて下さい!
ATH-E70が耳にフィットするもう1つの理由は、ケーブルを自分の耳に合うように引っ掛けて使用できる点です。
このイヤフォンのケーブルは、耳の付近のあたりの部分が固い素材になっており、耳の形に合わせて都度変形させることができるのです。
そのため、自分の耳に合うように固定すれば、イヤフォンがずれたり抜けてしまう心配がなくなります。
見た目がカッコいい
これは完全に個人的な感想ですが、見た目がとてもカッコいいです。笑
見て分かるように、ATH-E70は一部透明な部分があり、中の基盤や配線が少し見えているのです!いやー、こういうの好きなんですよ。
イヤフォン本体のみでなく、ケーブルも透明になっており、中の導線が見えています。家の中だけで使うのはもったい無い見た目ですね!
音楽を聞くのにも最適
この記事を読んで下さっている方は、このATH-E70を主にゲームで使用することを考えていると思いますが、このイヤフォンの本来の用途を忘れてはいけません!
それは「音楽を聞く」ということです!先ほど記載した様に、ATH-E70はモニタリング用の音響機器であり、プロが音楽を聞いたり作成したりする際に使用するイヤフォンなのです。
そんなプロ用のイヤフォンが音楽を聞くのに適していない訳がありません!
そもそもモニターイヤフォンというのは、音のバランスがフラット(平坦)であり、全ての音域が均等に聞こえてくるのが一番の特徴です。つまり、低音を重視したり、高音を重視したりすることがないということです。
私はベースの低音が大好きなので、普段音楽を聞く際は低音を重視したデバイス・設定を好むのですが、このイヤフォンを使ってみると、「あ、この部分こんな音が流れてたんだなあ」と普段聴いている曲に新しい発見をすることができました。
普段はあまり注目していないギターの音やドラムのリズム、ボーカルの息遣いが自然と耳に入ってくるので、とても新鮮な気分でした!
さらに、このイヤフォンのそもそもの音の解像度が極めて高いので、どんな音も逃さずしっかりと鼓膜に伝えてくれます!
また、適切なイヤーチップを使用することで、高い遮音性が生まれ、外部の音を気にすることなく音楽に集中することができます。私はこのイヤフォンを使用している際、横から話しかけられたのに気がつきませんでした。笑
万が一断線してもケーブルを交換できる
同じイヤフォンを長く使用していると、どうしてもケーブルの接続部分が脆くなったり、ケーブルが曲がるとうまく音が聞こえなくなってしまうことがありますよね。比較的安価なイヤフォンだとケーブルを取り替えることができないので、多くの場合、不具合を確認したらイヤフォンを買い換える必要があります。
しかし、このATH-E70は、ケーブルが取り外しできるようになっているのです。
なので、万が一ケーブルが引っかかって断線してしまったり、接続部分が脆くなってしまったとしても、交換用のケーブルさえ購入すれば、また正常にイヤフォンを使用できるのです!
安い買い物ではないですし、長く大切に使いたいものなので、部品を交換するだけで長持ちするのはとてもありがたいですね。
ここまでを読むと、ATH-E70は利点だらけの非常に素晴らしいイヤフォンで、悪い点が1つも内容に感じます。
しかし、どんな商品にも実際に使用してみないと分からないデメリットが存在するのです。以降は、私がこのイヤフォンを使用して感じた悪い点を正直に記載していきます。
ATH-E70の悪かった点
悪かった点
- PC直挿しだとあまり音質が良くない?
- 慣れるまで耳が痛くなる
- 少しケーブルがうっとおしい
- 値段が少し高い
こちらも1つずつピックアップして見ていきましょう。
PC直挿しだとあまり音質が良くない?
これは私の思い違いなのかもしれませんが、ATH-E70をPC本体に直挿しすると、あまり音質の良さを体感できなかったように感じました。
なんと言いますか、どことなく音が軽いというか、少し安っぽい音に聞こえてしまうのです。心なしかゲーム中の定位感もかなり分かりにくくなり、正直言ってプレイがしずらかったです。
一般的に、PC本体のオーディオ端子はあまり性能は良くないと言われていますので、ATH-E70の性能を最大限引き出すためには、別途アンプ等が必要になりそうです。
慣れるまで耳が痛くなる
新しいイヤフォンを付けると耳が痛くなるのは、意外とあるあるなのではないでしょうか?耳の縁の部分や、耳の穴の付近等、痛みを感じる部分は様々でしょう。
私はATH-E70を付け始めたばかりの時に、耳の後ろのこの辺り一帯にじんわりとした痛みを感じました。
ATH-E70はイヤーピースを含めた横幅が大体3cmほどあるので、少し角度を付けて耳に入れたとしても耳の縁の辺りに接触してしまうのです。
耳のサイズは人それぞれかもしれませんが、耳の小さい女性は特に痛みを感じる可能性があるので、実際に装着してみてから購入を検討した方が良いかもしれませんね。
ちなみに現在はだんだんと慣れてきて、痛みはあまり感じなくなりました!我慢して使用していればだんだんと慣れていくので、痛いけれどどうしてもATH-E70を使いたいと言う方は、気合いでゲームをプレイしましょう。笑
少しケーブルがうっとおしい
これに関しても人それぞれですが、耳にケーブルをかけるのが意外とうっとおしいです。笑
最近はATH-E70のように耳にケーブルをかけるタイプのイヤフォンが多く見られるので、普段から利用している方にとっては、違和感はないのでしょうが、私はとっても気になりました。
私は普段は完全ワイヤレスイヤフォンを使用しているので、ケーブルを耳に引っ掛ける必要が一切ないのです。
いざATH-E70を付けるために耳にケーブルをかけると、まあすごい不快感が。
こちらもしばらく使っているうちに慣れてしまったのですが、人によっては私のように不快感を感じる方もいるかもしれませんね。
値段が少し高い
ATH-E70の購入を渋っている方のほとんどは、恐らく値段を気にしているのではないでしょうか。
それもそのはず、ATH-E70はAmazonで50,960円(2020年1月現在)。とても安いとは言えません。このイヤフォンはどちらかと言うと音楽業界のプロ向けであり、価格が高くなってしまうのは仕方がないとは思いますが、、、
購入を検討している方は、Amazonのセールなどを上手く利用して、出来るだけ安く購入できるようにした方が良いかと思います!
ATH-E70についてまとめ
いかがだったでしょうか?
総評として、メリットやデメリット全てを考慮に入れても、ATH-E70は間違いなく買いのイヤフォンです。
実際に使用して分かるその解像度の高さや、定位感、フィット感は他のイヤフォンを圧倒しているように思えます。私が使用して感じたデメリットは、慣れてしまいさえすれば全く気にならなくなるので、そこまで心配するほどではありません。
この記事を読んでATH-E70を購入してみたいと思った方は、ぜひAmazonや楽天から購入してみて下さいね!